コピペ

 ネットに溢れているコピペは面白ものだらけだ。当然かもしれない。見知らぬ人間同士が会話した中でも長い間保存されるくらい秀逸なのであるから。要は綺麗な石ころや珍妙な仮面とおなじである。

 そこで私はこれらコピペをもとに小話を書いてみようとおもった。しかしこの試みは上手くいかなかった。綺麗な石ころも珍妙な仮面も自然の中で偶発的に出来たものだから価値があるのだ。孔雀の羽を模した扇子を用意したとしてそれがいくつ熟れるだろうか。恐らくあまり売れない。孔雀は自然界の中にて偶然生まれたという事実がその存在の価値を高めているからだ。

 世知辛いと思う。しかし私が面白い小噺を作りたいなら自分で努力すればいいということが分かっただけ良いだろう。

 頑張ろう